生きるって潜水だなあ


潜っては苦しくなって出てまた潜る
背が高い人や低い人もいれば潜れる時間が長い人も短い人もいるのにどうやったって短い人は恥ずかしい。
元から肺活量がやばいと思わしき人もいるけど、努力で長くした人は凄いよね。
凄いけどそもそも水が怖かったらどうすればいいんだ。
何年も繰り返してるうちに長く潜れるようになる人もいれば溺死したり、溺れてしまったりする人もいて。

あまりに恐れていると誰かが急に頭を押さえつけて、苦しくって泣きそうになる。
苦しいからやめてくれと言ったら
抑える方の手が疲れないと思ってるのか?
と言われ反論の余地はないです。
すみません。
なんてたって努力の才能がないみたいです。
もう嫌だって陸に上がろうとした子が、逆に干上がって死んでしまったって。

遠くの海ではもっと優しく教えてくれるらしいけど、それまでいくつかの海を越えなくちゃならなくて、自分の慣れ親しんだ水でも怖がって潜れない奴がそこまで行くのは無理っぽいな。

そこまで泳げてるんなら元々、みんなと同じくらいは潜れそう。

「海とは何か」
「潜るとは何か」

考え出したら更に怖そう。

潜るのも泳ぐのもコツだって、後から気づくものらしい。

ビート板とかシュノーケルとか一旦貸してくれたら頑張るからって思ったら、意外とこれは手放せない。

でも手放せないと責められる。

ああカナヅチだなあ。